SRX600のメンテナンスが本格始動です。
本日は「ブレーキキャリパーのオーバーホール」を行います。
リアはSRX600の物を、フロントにはMOSと言われている住友製のモノコックキャリパーを取り付けたいと思います。
キャリパー分解
まずはオーナーホールの為に完全分解を行います。
まずはサクッと取り外してしまいましょう。
マウントボルトとバンジョーボルトを取り外せば外れます。
特に難しい作業ではありません。
キャリパーを完全に分解するには4本のネジを取り外し、2本のブリーダーも外してしまいましょう。
この4本と…
この2本です。
※フランジボルトの方は高トルクが掛かっている場合があります。アクセスがし辛いですが、車体に取り付けた状態で緩めた方が良いでしょう。
インパクトがあれば取り外した状態でも問題ありません。
ボルトを外せば分解完了です。
※キャリパーの合わせ面にある小さなOリングの紛失に注意しましょう。
他メーカーでは部品設定がありますが、ヤマハでは部品が出ません。再利用です。
次はピストンを抜いてみましょう。
ピストンを抜くのとシールを外すのに専用の工具を2点購入しました。
ピストンプライヤーとピックツールです。
使用頻度は数年に一度程度ですが、専用品だけあり作業性が違います。
高価なメーカー品を買う必要はありません。私は共にアストロプロダクツで購入しました。
ピストンプライヤーでピストンを保持し、グリグリ回しながら取り外します。
取れました。結構汚れていますね。
個人売買でバイクを購入した場合、オーバーホール歴が不明なのでオーバーホールは必須です。
たとえオーバーホールをしたと言っていても自分の目で確実に確認を行いましょう。
完全分解完了です。
次はフロントのMOSです。
こちらはモノコックボディなので分解の必要がありません。
先ほどのピストンプライヤーを使って…
分解完了。
ピストンを抜くのに少しコツがいりますが、こちらの方が整備しやすいですね。
組み立て
早速組み立てを行います。
本来はピストンの状態を見て再利用可能か判断するのですが、予算の都合で磨いて再利用することにしました。
ピストンの状態は交換時期でした…
まずはシールの確認からです。
ヤマハのシールキットには通称「いちごジャム」が付いてきます。
シール組付け時のグリスははっきり言って個人の好みです。
シリコングリスを使用する方もいれば、ドライのまま組む方もいますし…私は折角なのでいちごジャムを使用します。
シールを組付けました。
一応?シールには向きがあるらしいので注意!
※シールを注意深く観察してみましたが、向きは良く分かりませんでした。
次はピストンを入れます。
私はピストンにワコーズのシリコングリスを塗って組付けました。
メタルラバーを使用する方が多いようですね。
ボルト、ブリーダーを新品にして…
小さなOリングも忘れないように。
OH完了です。
MOSも同様の作業を行いました。
パッドが使用限界だったので、デイトナのシンタードを奢ります。
以上、OH完了です。
まとめ
対向ピストンのキャリパーはOHが少し面倒ですが、命に係わる部品なので慎重に時間を掛けて行いました。
慣れてしまえばそれ程難しい作業ではありません。
純正部品の価格高騰でOHの費用が高くなってしまいがちですが、ストリートであれば車検毎にOHをお勧めいたします。